No.4「掲げつとむる学灯の♪」

戦時中の空襲で焼失した木造の三中時代の校舎(旧本館)には屋上に小さな「塔」がありました。

   南側から見た校舎→ 

これが「学灯」です。「学灯(学燈)」は本館焼失の日まで三中のシンボルとして職員生徒が朝な夕な仰ぎ見ていたものでした。

昭和30年(1955)本館の再建工事が始まり、昭和32年には建物外観だけができましたが、当時の本館(旧講堂)の上には実は「学燈」をイメージした小さな「塔」がついていたそうです。でも当時は大変な不況の時代。”冗費節約”のため「塔」は撤去され、完成した2代目本館には残念ながら「学燈」はありませんでした。

「学燈」の焼失から約50年、平成6年(1994)に完成した新校舎の屋根は洋館でありながら日本建築のようであり、ところどころに換気用の小屋根までついた、三中時代の校舎を模した素晴らしい建物になっています。そして屋根の上には「学燈」がよみがえりました。

夕暮れの中庭から本館を望む。正門すぐの高い塔と共に「学灯(学燈)」は今も三中・長田高校のシンボルです。

 

次回は「Ad astra」